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2008年9月22日 (月)

”千の風になって”ドラマスペシャル「なでしこ隊」

土曜日に放送していた、番組改編期のスペシャルドラマです。戦争を描いたドラマだと、どうしても思想性が入ったりして、ちょっとあり得ないだろうといった部分が多かったりするものですが、先週の「チャンピィ」に続いて、いいドラマでした。

物語は知覧町の特攻隊員たちのお世話を命じられた高等女学校の生徒たちの23日間を描いたもので、生徒の一人が記していた日記が元になっています。

感心したのはストーリーの展開で、ドラマ部分と当時の実写映像を巧みに織り交ぜ、物語にリアリティを出すことに成功しています。どうしても精神論に傾きがちな当時の日本と、特攻という衝撃的な戦法にも冷静に対応し、対策をマニュアル化していくアメリカの違いとか、非常にわかりやすく比べられるようになっています。

また、日記を記していた方が現在も存命で、その方のインタビューが時々入るのも、物語により一層の現実味を加えていました。

ドラマ部分も、将来を誓い合った婚約者がいる青年や、学校の教師を目指していた青年がその将来を特攻により断ち切られ、命を落とさなければならなかった悲しさが過不足なく伝わってくるものでした。主演の成海璃子や特攻隊員役の成宮寛貴(この2人、「ハチクロ」に出てましたね。)をはじめとした役者さんたちも、上手に表現していたと思います。

このドラマが上手だと思ったことがもう一つあります。兵器や戦闘シーンをドラマ部分でほとんど出さなかった事です。このあたりは当時の実写映像にお任せという事なのでしょう。

予算の都合もあると思いますが、中途半端な戦闘シーンを出して軍事マニアに笑われるよりはよっぽど良かったと思います。かえって登場人物の心の動きに集中できたし、特攻隊員の戦死するシーンとかを大胆に省いたので、かえって彼らを失った悲しみがよく表現されたように思います。

(ちなみに、昨日、「男たちの大和」を見ました。軍艦や大砲などにリアリティを出そうと努力しているのには感心しましたが、それでも、どうしても張りぼて感が現れてしまっていたので、フジテレビの選択は正しかったと思います。「男たちの大和」自体は、演技や描写など、あれはあれで頑張っている映画だと思います。)

というわけで、予算等の制約の中で本当に伝えたい部分をはっきり表現した、フジテレビのドラマ制作陣の力量の高さが遺憾なく発揮された作品だと思います。戦争の悲惨さ、人々の悲しみも十分に伝わってくるドラマでした。子どもさんのいるご家庭でも見てもらいたいと思ったドラマのひとつです。(ちょっと難しいかも知れませんが)

というわけで全般的には非常に満足しているのですが、やはり民放ということで、CMの多さには閉口しました。ドラマの雰囲気ぶちこわしです。もう少し大人のCMにするとか工夫できないのでしょうか?

(ちなみに、その中にスバルのCM(例のエビちゃんのやつ)も入っていましたが、そのCMを見ながら、そういえばスバルの前身の中島飛行機はこのドラマの頃に、まさに特攻隊員の乗った戦闘機とか生産していたよな、とか、その縁でCMを放送しているのかな、とかとりとめもなく思っていました。)

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