任侠ヘルパー 第10話
このドラマについては、感想を書かないだけで、結構しっかり見ています。
それにしても、今週は、ほとんど、ドラマ版「明日の記憶」のような内容でしたね。若年性認知症の描写も結構しっかり描かれていて驚かされました。
若年性認知症であることがわかった晶(夏川結衣)は、タイヨウにお世話になることになり、病気が進行していく中で、息子・涼太(加藤清史郎)に伝えたいことをビデオで記録していきます。この中でも、急に自宅に帰ろうとして、りこ(黒木メイサ)に止められたり、ビデオの操作方法がわからなくなったりと、病気の進行がしっかり描かれていきます。このあたりの夏川の演技が真に迫っていて、けっこう来るものがあります。あと、母親を支えようとする涼太にも思わずほろりとさせられます。加藤清史郎君って、とてもいい子役ですね。
一方、彦一(草薙剛)やりこ達が暴力団員であることがわかってしまい、タイヨウからは次々にヘルパー達が抜けていきます。まあそりゃそうでしょうね。
そんな中、残って仕事を続ける施設長(大杉漣)や晴菜(仲里依紗)たちもとても大変そうです。個人的には、ベテランの松原さんとか、こういう残った人に負担がかかって行く姿を見るのって、ドラマとはいえ、かなり辛いものがあります。
ちなみに、前にも書いたのですが、このドラマはとても介護現場の描写がリアルだと思います。施設長が、彦一達が暴力団員であることが発覚した後も、後任を探すまでの間、彼らを雇わざるを得ないのもわかる(もっとも、現実であればすぐ営業停止でしょうけど。)し、ヘルパーさん達がやめていくのもわかります。
そんな中、印象に残ったことが二つあります。
ひとつは、症状が進んできたため、迷惑をかけないように身体拘束を申し出た晶と施設長の対話シーンです。システマチックな介護を進めることで優しい介護が行えるということを目指して頑張ってきた晶に、施設長は、晶の考えは立派だけど、タイヨウのような小さい施設では、気持ちで無理を通すしかないと言い、身体拘束を断ります。まえにもちょっと書きましたが、このあたりは、どちらに理があるかは中々難しいところですが、真心は大切なんだろうな、とは思います。
あと、こちらは前から思っていたのですが、晴菜役の仲里依紗の演技が素晴らしいです。本当の熱心な介護職のようで、見ていて心を打たれます。このドラマのリアリティにとても貢献しているのではないでしょうか。
今回は、最後に施設に火事が発生し、晶の作ってきたテープも灰になってしまいます。(うーん、厳しいドラマですねえ。晶があまりに可哀想な気も・・・。)そして、タイヨウには業務停止命令が出てしまいます。(まあ、現実であれば、暴力団がいたことが発覚した段階で命令が出そうな気もしますが・・・。)というわけで、晶や涼太(でも父親役が陣内孝則なのね。いつもの暑苦しい演技(彼のトレードマークなので、個人的には許容範囲です。)もちょっと抑え気味でした。)、施設長や晴菜達はどうなってしまうのでしょうか?
そういえば、りこは彦一に告白していましたね。晶とどっちを選ぶのでしょうか。といっても、これだけ介護部分の描写がしっかりしていると、こっちはなんか余計な話のような気も・・・(笑)。
というわけで、興味あるところだけ感想を書いてます。このドラマは内容が濃いですね。
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