「沈まぬ太陽」を見て
昨日、見てきました。3時間以上の大作ということで、見るのしんどいかなとも思いましたが、内容が盛りだくさんなのが幸いして、ほとんど退屈することもなく、見ることができました。
感想なのですが、渡辺謙は存在感ありすぎ!最初の方で、彼が演じる恩地は、ジャンボ機墜落事故の遺族係を命じられるわけですが、体格が良いこともあって、彼一人目立っています。主演だけ目立つ映画なんじゃないかと最初は思いました。でも、見終わってみると、その他の豪華出演陣にもちゃんと見せ場があって、なかなかバランスは良かったと思います。
この映画は、国民航空(モデルがどこかはおわかりだと思いますが)ジャンボ機墜落事故の悲惨な場面からスタートします。(個人的には、あまり描写が詳細だと、恐ろしくて見ていられないな、と思っていたのですが、墜落の瞬間まで克明に描くとか、そこまで綿密な描写ではなかったので、見続けることができました。でも、やはり「飛行機は怖いな」とは思いましたけど。)
このインパクトのある場面からスタートし、遺族の皆さんと恩地のやりとりの場面に過去の恩地の歩んできた苦難の道のりを交互に挟みながら進んでいきます。
ジャンボ機墜落事故は、ある程度以上の年齢の方なら今でも大きく記憶に残っている事だと思いますし、この話を最初に持ってくる構成って、実はすごくドラマ向きなんではないかな、と思いました。というのも、今、フジの「不毛地帯」が視聴率的に不振で話題になっていますが、あのドラマはシベリア抑留という、ある意味取っつきづらい場面からスタートしたのも不振の原因かな(私は初回にこの場面を見続けるのが面倒くさくなって脱落しましたので。)と思っていたので、この映画を見ていて、「この構成なら、視聴者を引きつける事ができただろうし、時間の制約で取り入れられなかった部分もドラマなら入れられたんだろうな。」と思いました。
もっとも、何度かドラマ化の話はあったようですが、モデルとなった会社の手前もあり、断念されたらしいですけど。まあ、社内、政界での裏めいた部分を執拗に描写していて、結局、問題が解決していないというエンディングなので、モデルになった会社が「イメージダウンに繋がる」と思うのはわからないでもないです。
まあ、日本の航空会社が実質1社になってしまうのも個人的にはどうかな、と思うところもありますし、結局は問題の切り口の違いというところもあるので、「映画を見たからこっちの会社の飛行機には乗らない。」といった行動に走ることはありませんけど、ただ、構造的問題が結局改善しないのであれば、一回シャッフルするというのも有りなのではないかな、とは思いました。
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