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2010年10月24日 (日)

龍馬伝 第43回

 龍馬(福山雅治)が中岡(上川隆也)に、船中八策について語る場面は、いろいろな人物に会ってきた龍馬が、その経験を生かしてこの策を取りまとめたということがわかるように工夫されていて、ドラマ上説得力があったと思います。

 あと、薩摩と土佐の会合の場面も、特に薩摩側が、人によりスタンスが違うのがわかるのが上手です。西郷さんはどっちかというと龍馬の考えに理解を示し、今回から登場の大久保は懐疑的。なんとなくイメージどおりです。

 島津久光や徳川慶喜が勝手なことを言っていて、いらだって土佐に帰ってしまう容堂(近藤正臣)も、いかにもな感じです。

 というわけで、中盤の取ってつけたような(?)新選組とのチャンバラシーンを除けば、「なかなかやるな!」と思って見られる回でした。それにしても新選組は弱すぎる。大河「新選組!」の最強部隊なら、まず龍馬を逃がさないでしょう。もっとも、あっちでは龍馬と近藤は友人だから、そもそも切りあいにならないか(笑)。

 それはともかく、結構良くできているからこその不満もあります。結局、このドラマの龍馬は「憎しみからは何も生まれない」というのが策の出発点なんですよね。それって、これまでの大河の主人公の「戦は嫌いでございます」という綺麗ごとと何が違うの?という気がしてしまいます。

 余談ですが、こういう綺麗ごとを言わない大河って、最近では「風林火山」だけだと思います。あのドラマは家族や家臣、領民の幸せを守るためには戦って武田晴信のように領地を広げるか、真田幸隆のように一生懸命守るか、それしかないというのがドラマ全体を貫いていて、非常にリアルだった異色の大河でした。唯一理想論を振りかざす(笑)ガクト謙信も、まずは戦争が強いから言いたいことが言えたわけですし。「新選組!」も土方とか西郷さんとか結構リアリストでした。

 そういう意味で、「憎しみからは何も生まれない」とは、ある意味まったく逆のコンセプト「世の中は金だ」のドラマ「ハゲタカ」のスタッフなので、この幕末の混沌とした世の中を収める「大政奉還」を、綺麗ごとではないリアルさで描いてくるのかと思ったのですが、今回を見た限りでは、ちょっと残念です。まあ、「みんなで笑って暮らせる世の中」を目指すには、会津藩とか、敵対勢力との対立は先鋭化しすぎているし、なかなかドラマで表現するのは難しいと思いますが。

 もっとも、西郷たちは和戦両様の構えだし、後藤もどうもそんな感じもします。そもそも、土佐藩も勝沼の戦いや戊辰戦争で戦闘力の強さを見せ付けたからこそ「薩長土肥」の一翼に連なったわけだし。

 一方で、薩長対幕府の戦争は不可避とみて、格好のビジネスチャンスに意気上がる弥太郎(香川照之)のような存在もちゃんと描いているあたり、実は「世の中綺麗ごとじゃないよ」という制作陣のメッセージかもしれません。

 そういう意味で、物足りないところもありますが、10点満点、合格点は6点として、7点は上げたいとは思います。(ちなみに、10点つけられるのは、たとえば「ハゲタカ」の1話と「風林火山」では1,8.11話。あと「JIN」の1~3,7,9話。これらは演技・演出・脚本どれも完璧で、いわゆる「神回」レベルだと思います。龍馬伝で言うと、第3部は4~5点が多いような気がします。「龍馬の大芝居」なんかは3点くらいかも。)

 というわけで、各勢力の思惑が入り乱れる幕末らしさがやっと出てきた「龍馬伝」ですが、来週はその盛り上がりを削ぐような元(蒼井優)がらみの話(先週も余計だったなあ。)のようです。この土壇場でこんな話はいらないから、各勢力がより有利な位置を目指して知略を尽くす話が見たいんですが。どうも全体的な構成が悪いんだよなあ。来週、再来週はパスするか。

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受信: 2010年10月24日 (日) 22時53分

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