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2011年1月 2日 (日)

新年最初の感想(ドラマ「いつかまた逢える」)

2011年が来ました。冬型の気圧配置の割りに仙台は穏やかな新年で、ちょっと拍子抜けです。

さて、新年最初の記事はドラマ感想です。本当は、年末に東京で「夜景が綺麗なホテル」に泊まって、その記事を書くつもりだったのですが、諸事情でできませんでした。

「いつかまた逢える」は昨年DVD化された福山雅治の月9初主演作ということですが、桜井幸子がヒロインという方が興味あって見てみました。なんか、桜井と月9は全く結びつかないので(笑)。前から見たかったんですが、時間があるときにまとめてみようと思ったので年末年始の鑑賞です。

全般的な感想です。月9に良くある複数男女の恋愛のバトルロイヤルに「未成年」の萌香が入っていたら?といった無理やり感がありますが、そこが普通のドラマとちょっと違った味になっていますし、ちゃんとドラマとして成立させた当時のスタッフの力量はなかなかのものです。

登場人物のキャラクター分けもしっかりしているし、ドラマ中のエピソードがきっかけになる人間関係の変化もよくまとまっています。伏線の張り方も上手です。基本的には丁寧な脚本だと思います。

ラストは賛否両論あるところですが、個人的には落ち着くところに落ち着いたのかな、と思います。多分、恵子(高島礼子)が荒木(椎名桔平)に中途半端なモーションをかけなければ、ラストの組み合わせ+伸一-純子(大塚寧々)で自然にまとまったような気がするし。そう考えると、真に悪いのは恵子で、荒木じゃありません(笑)。

ただ、みんな仕事中にプライベートの電話をし過ぎ。こういう仕事の扱いの軽さはフジのドラマらしくて好きではないです。

主演の福山雅治演じる伸一ですけど、優しくて思いやりがあるように見えるけど、実はそうでもないような気がします。つゆ美(桜井)が伸一と荒木の間で揺れ動いているといった意見もネット上では多いようですが、私が見た印象では、最終回前では、つゆ美(桜井)は伸一と一緒にいることを選んで、荒木の誘いをことごとく断っていて、実はぶれがありません。彼女が荒木を忘れようと努力していることに伸一は全く思い至っていない。

前の恋愛を忘れたりするのには少し冷却期間が必要なのに、自分の好きな人を元恋人のもとに向かわせて、その結果、つゆ美がしっかり踏ん切りをつけるために出雲に向かうと彼女を責めるなんて、ちょっとどうかしています。「信じよう」と言いながら、実はつゆ美を信用していないのは彼なんじゃないかと思います。もしつゆ美に「そもそも、あなたが私に荒木さんを思い出させるようなことさせたんじゃない!」と言われたら伸一は返す言葉がないんじゃないかな。

もっとも、ラストの荒木とつゆ美のツーショットがこれはこれでよく似合っているので、この組み合わせに戻って良かったような気もしますし、つゆ美にとっては「悔いのない恋愛」になったような気もします。そういう意味では伸一の判断は正しかったというところなのでしょうか?

ラスト近くの伸一の涙は「悔いのない恋愛」の終わりへの惜別の涙なのか、自分の判断への悔いなのか、見解が分かれるような気がします。脚本の狙いとしては前者で、個人的には後者かな。なんとなく、ラストの伸一の憂いを湛えた表情をみると、彼が吹っ切った感じがしないんです。でも、最近のドラマの脚本だと、伸一-つゆ美が結ばれて、余った荒木-純子をくっつけるといった結末にしそうですが、あえてそうしなかった水橋さんの脚本には志を感じます。

桜井幸子ですが、丁度「人間・失格」と「未成年」の間にこのドラマに出ているのて、「月9」→「金曜ドラマ」のヒロインというコースになっていて、彼女のキャリアの中でまさに全盛期です。個人的には容姿もこのころがもっとも綺麗という感じがします(彼女の場合、その後の落ち方が異様に緩やかなんですけど)。こりゃ伸一も諦められないでしょう。やはり引退はもったいなかったような気がする。

でも、良くも悪くも軽い感じのフジ系ドラマなのに、桜井が出てくるといきなり野島ドラマのテイストが出てしまうので、やっぱり、普通の恋愛ドラマに出ていると違和感があります。伸一とつゆ美の幸せな場面を見ていても、なんか悲劇的な破局が待っているような気がして(実際破局したし)。特に最終回はほぼ憂いを湛えた表情が物凄く綺麗です。流石は最強の薄幸女優。個人的にはそのミスマッチ感がこのドラマの味になっていると思います。ドラマは奥が深いです(笑)。

あと、椎名、大塚、高島礼子、西田尚美といった俳優・女優陣が今も活躍している人が多いのが印象に残ります。特に椎名とか高島なんて、今のほうが味があっていいですし。カンゾー(今田耕司)もドラマ全体のよき潤滑油で良かったです。

というわけで、全盛期の桜井と爽やかな福山、よく練られたストーリーを堪能できました。最近はこういうある意味王道のラブストーリーが少なくてちょっと淋しいです。まあ、見るかどうかは別ですが(笑)。個人的には、ビジネス要素もしっかり描いた恋愛ドラマを見てみたいです。NHKの土曜ドラマ「トップセールス」はイメージに近いかな。あのドラマの椎名桔平は仕事もできて格好良かった。

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