連続テレビ小説「カーネーション」第1週の感想
東日本大震災の後しばらくは、民放テレビのCMが公共広告機構のもので埋め尽くされたわけですが、これが嫌でした。特に、「ぽぽぽぽーん」じゃない方は、とにかく見ているだけで気が滅入るもので、加えて番組の内容も気が滅入るものだったので、非常に辛かったです。
その中で、一時はほぼ唯一、震災前から継続放送される存在となった、連続テレビ小説「てっぱん」のオープニングの音楽は素晴らしかったです。流れてくると、平常の生活への郷愁を感じさせ、癒しと元気を与えてくれる音楽でした。震災後、「てっぱん」の視聴率は上がったようですが、なんとなく分かるような気がします。あの時期はみんなとにかく癒しがほしかったんだと思います。
その後、4月からの「おひさま」ですが、終戦まではほとんど完璧でした。戦場の場面がなくても戦争の厳しさが伝わってきますし、その中で必死に生きる人たちが見事に描かれていたと思います。
でも、終戦後は意味なく男性を罵倒する姑と、何か良く分からないけど「幸せ」を連呼する主人公、あと、とにかく夫婦っぽくない主人公夫婦で終始してしまいました。ここまで失速するドラマも珍しいと思います。岡田恵和さんの脚本では総合的に見れば「ちゅらさん」の方が良かったように思います。あのドラマもラスト1ヶ月はちょっと雰囲気が変わってしまいましたが、「おひさま」に比べればちゃんとドラマとしてまとまっていたと思います。
で、10月からのカーネーションです。初回を見たとき、流れてきたのは、あの「龍馬伝」を思わせるような映像です。あまりに重厚な映像に「こりゃ朝ドラじゃないだろう!」とびっくりしました。流石は「てるてる」「ちりとて」といった野心作を送り続ける大阪放送局だけのことはあります。あと、第1週の演出の田中健二さんは大河「風林火山」で神回として一部では(笑)名高い「奇襲!海ノ口」を演出した方です。
ストーリーも今のところ良くまとまってます。ちゃんと今後への布石になってるし。とりあえず、来週以降も視聴決定です。
ただ、今週の最後にヒロインを演じる尾野真千子が出てきましたが、「朝ドラヒロイン」としてはちょっと年齢的な違和感があるかな、という気もします。やっぱり女学生役は厳しいような気も(笑)。あの傑作「外事警察」では、公安警察にどんどん馴染んで黒くなっていく女性を好演してたんですけどね。
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