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2014年10月

2014年10月26日 (日)

仙台平での撮影(10月18日)

この日はGPVでは北から雲が動いてきて、宮城県に夜半から雲がかかるという予報になっていて、蔵王も神割崎も室根山も使いづらそうでした。

そこで、前から気になっていた仙台平に行ってみることにしました。

仙台平は、福島県田村市にある、あぶくま洞の近くの高原で、近くには星の村天文台もあり、天体観測に適した場所とされています。

仙台からの距離はおよそ150km。車で大体2時間程度かかります。室根山より少し遠いですが、すぐ近くの磐越道小野インターまで(カーナビだと一つ手前の船引三春インターを出口に指定されますが、必ずしも道の良くない一般道を走る距離が長くなるので、小野インターの方がいいと思います。)高速が使えるので、行程は若干楽です。ただ、最後の山道は舗装されていますが狭いので、ちょっと注意が必要です。

観測場所ですが、山頂に展望台と車が10台ほど停まれそうな駐車場があります。ただ、トイレがないのでファミリー向けの観測地としては微妙なところもあります。

駐車場の周りには高い木もなく、視界は開けています。照明もないので、写真撮影だけでなく、流星観測などにも向いていそうです。標高も870mほどと、蔵王ほどではありませんが意外に稼げますので、透明度という点でもある程度は期待できるとおもいます。

さて、肝心の空の状態ですが、悪いところから。

ここは周りに大きな町はないと思っていたのですが、意外に南と西が明るいです。蔵王と比較しても明るいと思います。

地図をよく見ると、結構近くを磐越東線が走っていて、それなりの市街地が続いているのが原因だと思います。特に、真南の眼下すぐそばの滝根の市街地の街灯がかなり明るいのには驚きました。あと、西に関しては郡山市の影響も大きそうです。

14101851

カメラ:PENTAX K-5Ⅱs
GPD赤道儀で電動追尾(ノータッチガイド)
レンズ:タムロン70-200mmF2.8(135mm相当、絞り開放)

撮影日時:10月18日22時27分
露出:45秒×16枚コンポジット


この画像はNGC253の南中に合わせて、くじら座、ちょうこくしつ座の星雲星団を撮影したものですが、明らかに下(南)が明るいです。この時間のNGC253の高度がおよそ27度なので、30度位まではかなり厳しいところです。
(余談ですが、この画像はISO6400で撮影して、16枚コンポジットしていますが、星雲の細部が8枚コンポジットよりもかなり明確に表現されるのに驚きました。)

この西と南の灯りが影響してか、天頂付近の空の暗さは室根山の方が若干上回っているかな、という印象です。もちろん、空の状態にもよりますけど。

次に、優れている点です。

東側は阿武隈高地が広がっていて、ほとんど市街地がないせいか、相当暗いです。阿武隈高地の最高峰、大滝根山から続く稜線が見渡せ、稜線上に風力発電の警戒用(?)のフラッシュライトが頻繁に点滅しますが、ほとんど影響はないと思います。特に、夜半過ぎに昇ってくる天体を撮影する場合は、相当に好結果が期待できると思いました。

というわけで、交通の便も意外にいいし、結構使える観測地という印象でした。ただ、仙台から高速料金だけで往復5,000円と、結構お財布に厳しいので、そのあたりをどう考えるかですね。

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