オートガイダーのテスト
導入を検討していたオートガイダーですが、友人のmatchさんから、「QHY5L-Ⅱ」をお借りすることができました。
これまで導入をためらっていたのは、「パソコンをシステムに加えるのが大変そう」とか、「システムが赤道儀に負担になりそう」とかいろいろあったわけですが、パソコンについては前に買っていた「Ferrari One」があるし、カメラ自体は小型軽量というわけで、GPDでもなんとかなるかなという目途が立ったので、お借りすることにしました。というか、「QHY5L-Ⅱ」はフィルムケース位の大きさと、本当に小さいです。
導入にあたってまず問題になったのが、適当なガイド鏡がないという点だったのですが、最近出番の少ないEF200mmF2.8Lを活用することにし、カメラとの間はKIPON社のCマウントとの変換アダプターで対応することにしました。
写真上がレンズ、下の銀色の物体がカメラ、右側がアダプターです。アダプターを入手してみると、補正レンズとか何も入っていないので、EFレンズの光学系を贅沢にもそのまま生かすことができそうです。本当は少し勿体ないのですが(苦笑)。
レンズに組み込んでみた結果です。なんか、宇宙ステーションに宇宙船がドッキングしたみたいな感じです(笑)。レンズとアダプターとの間にもガタはなく、しっかりと取り付けできました。注意点としては、アダプターを外すときは写真にも写っている銀色のレバーを押すのではなく、引き下げて行います。自分は外し方が分からずに少々往生しました。ご参考までに。
赤道儀との取り付けはレンズの台座をそのまま生かせるので、マルチプレートに直付けすれば強度的にもまあ大丈夫かな、といったところです。
というわけで、今週末(15日夜)に早速テストに行ってきました。観測地はGPVで見て、県内で一番晴れそうだった神割崎です。
20時過ぎに到着してみると、一応晴れていましたが、あちこちに雲がある状況。機材のセットを終えたらべた曇りになってしまいましたが、23時過ぎにいったん晴れ間に恵まれ、なんとかテストをすることができました。
BORG100ED+0.78倍レデューサー(焦点距離500mm)で5分ガイドしたM42です。ISOは3200、特に画像処理はしてません。等倍にすると、ほんの少し星像が楕円になっているような気もしますが、初めてとしてはまあ上出来かなといった感じです。
実はシステム上は、GPDは比較的バックラッシュが大きく、しっかり反応するだろうか、とか、Synscanがオートガイドを受け付けるだろうか、とか、非力なパソコンなので、処理能力を超えてるんじゃないだろうか、とか、焦点距離200mmだと視野が狭くて、ガイド星が入らないのではないか、とかいろいろ気になる点がありました。
もっとも、同封されていた「天文ハウスTOMITA」さんのマニュアル通りにセットして、とりあえずは問題ありませんでした。ガイド星も視野内に候補となる星がたくさんあって、心配は杞憂におわりましたし、キャリブレーションとかもパソコン側のソフト「PHD Guiding」に任せて、オートガイドが始まるとSynscanも自動的にオートガイドのモードに変わりました。PHD Guidingは優れもののソフトですね。
もっとも、コード類の取り回しとか、パソコンの置き方(結構撮影中もディスプレイがまぶしいので、遮光等の対応が必要かもしれません。)とか、実際にテストしてみないとわからない点がいろいろあるので、ぶっつけ本番は厳しそうです。
あと、10分ガイドも試してみたのですが、赤緯方向に大きく動いた形跡がありました。どうも鏡筒側のガタだと思うのですが、ソフトの問題かもしれません。このあたりは引き続いてネガをつぶしていく必要がありそうです。
というわけで、テスト結果は上々でした。機材を貸してくださったmatchさんにはあらためて感謝申し上げます。
ひとつ問題は、機材がどんどん増えてきて、MR2の積載能力だとだんだん厳しくなってきたことです。助手席は鏡筒やらカメラやら防寒着やらの置き場になっていますが、そろそろ限界かもしれません。もう20年選手だし、次期愛車を考えようかな。
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