映画

2010年12月 6日 (月)

「実写版 ヤマト」を見ようか迷っている人に

今日、このブログのアクセス解析を見ていたら、「ヤマト 面白いですか」とか検索ワードにしている人が結構いらっしゃるようです。

この「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。他の方のブログなどを見ても、映画を取り扱うHPを見ても賛否両論で、見ようか迷うのは良くわかります。

個人的には、昨日の記事でも書いたように、限られた時間の中で、原作テイストを生かしながら上手に現代に合ったアレンジをしていて、とても面白いと思いますし、迷っている人にはぜひ見て欲しいです。

多分、賛否両論の原因の多くは「木村拓哉の古代進を受け入れられるかどうか」だと思いますけど、第1作の古代の雰囲気は良く出ていると思いますよ。

私なんか、「木村拓哉のキャラクターのルーツは古代だったのか」と妙に感心してしまったし。キムタクアンチでなければそれなりに受け入れられると思います。

ちなみに、初日から5日間で興行収入が10億弱と、まずは順調な滑り出しのようで、良かったですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年12月 5日 (日)

「実写版 ヤマト」は面白かった。

「SPACE BATTLESHIP ヤマト」を見てきました。注目の「キムタク ヤマト」、笑える部分満載だろうと見に行ったのですが、どうしてどうして、泣かせる映画でした。(ネタバレもあるので注意)

ただ、原作ヤマトでもよく言われる、たとえば「何で敵艦隊はヤマトが波動砲を発射するまで逃げないの?」という疑問には「ヤマトの世界はそういうもの」と割り切ることが大事だと思います。個人的には、この映画では、不思議にそういう部分は気になりませんでした。

以下で、この映画でよく問題として(?)挙げられる「キムタクが古代っておかしくない?」とか「森雪がパイロットってどうなの?」といった点などを含めてつらつらと書いていきます。

主演の木村拓哉は「いつものキムタク(苦笑)」ですが、実は、古代進には合っていると思います。考えてみると、アニメ第1作の古代は正義感が強いけど、結構無鉄砲で、勝手に発進してコスモゼロを壊したりしているわけで、リアルに考えれば懲罰を食らっておかしくないレベルです。そういう見方をすると、キムタクのキャラとの親和性は非常に高いような気がします。

なお、この映画の古代はそうはいっても腕は立つし、情には厚く、後輩の面倒はちゃんと見るので、「チーム・古代」ができるのも自然だと思いました。雪との関係もリアルに考えれば、あんまり不自然には思いませんでした。あと、宣伝とかで、木村拓哉があんなに熱くヤマトについて語ってくれていたのが、昔のファンとしてはとても嬉しかったです。。

次に、森雪がパイロットになっちゃった点。脚本の方が「原作の森雪の設定は70年代~80年代の女性像で時代に合わない」と書いていましたが、確かに、「さらば」以降の雪は昔ながらの守られるキャラクターの印象が強いので、そういわれれば、その通りだと思いました。というか、70年代ですでに「ガンダム」なんかセイラさんはパイロットになっているし(笑)。そう考えれば、別におかしくないように思います。

まあ、キムタクドラマのヒロインとしてはよくあるツンデレタイプですが、彼女をパイロットにしたおかげで雪を古代と共に戦わせても不自然じゃないとか、いろいろ話しに広がりができたし、原作どおりの設定では描き得ない決着を可能にしたので、これまた実は設定変更は大成功なのではないかと思いました。

また、黒木メイサは精悍な顔立ちの美人で、勝気なパイロットがとても良く似合っていたし、中盤のクライマックスではとても綺麗で、まるで女神のようでした。実際にどうだったか興味のある方はぜひ劇場に足を運んでください(笑)。この映画の森雪としては沢尻エリカよりは適役だったのではないかと思います。

ちなみに、原作の森雪的な存在ですが、通信士の相原を女性という設定(演じたのはマイコさん)にして、ちゃんとフォローをしていました。実は意外に登場機会が多かったですが、第一艦橋の勤務がほとんどなので、ドラマのヒロインとしてはやはり話しに広がりが出なかっただろうな、と思います。

ストーリーとしては、アニメ第1作がベースですが、中盤以降は「さらば宇宙戦艦ヤマト」のエピソードが相当に入ってきます。ラストでは「完結編」のテイストまで取り入れています。個人的にはこのストーリー構成に一番驚かされました。

特に、真田さんと斉藤の「さらば」でのエピソードが出てきたときは、「ええっ、この話が出るの?」と思い、正直感動しました。真田役の柳葉さんも、斉藤始役の池内さんもよくイメージに合っていたと思います。

あと、個人的に気に入ったのは、原作ではイスカンダルから放射能除去装置を提供するというメッセージを受けて旅立つのに対し、こちらでは、イスカンダルからは直接放射能除去装置についての言及がなく、地球が助かるかどうかは行ってみないとわからないという賭けの要素をより強くしたこと。

この映画は、基本的に「少しでも可能性があればそれに賭け、前向きに取り組む」という健全なスタンスで貫かれていて、この設定変更で、そのスタンスがよりブレがないものとして伝わってくると思います。また、沖田の指揮官としての判断の辛さ、厳しさを、若い古代や雪が当事者として直面することでだんだんと理解し、一生懸命考えながら彼らが成長していくところも自然に描かれていると思います。

そういうところや、先ほど書いた森雪の設定変更など、脚本の佐藤嗣麻子さんってとても上手な脚本を書かれたと思う。そのほか、パンフレットを見るとスタッフ陣の多くが自分と同世代で、原作へのリスペクトを強く感じました。

配役も沖田艦長役の山崎さん、徳川機関長役の西田さんなど、原作のイメージに近い人が多くて驚きました。

あと、島大介を子持ち設定にしたことで、人間関係をシンプルにしたのも評価できると思います。原作では「完結編」で島が死ぬんですが、この場面で雪への秘めた思いを披露してしまうところが、あまり好きではないので。緒形直人も意外に合っていました。ただ、こういう設定だと死んでしまう場合が多いので心配していたのですが、最後に生き残ってほっとしました(笑)。

そうそう、映像も悪くはないです。少なくとも脚本の足は引っ張っていなかったと思います。やはり、ドラマは脚本命ですから、そちらを評価したいですが、SF映画ですから、あんまり映像が寂しいのも問題だし、そういう意味では、映像、脚本、演技のバランスがいい映画だと思います。多分、監督の山崎さんって相当力量ある方なんだろうと思います。

結論ですが、木村拓哉の古代は意外に合っているし、メイサ森雪も悪くないです。こういう部分で毛嫌いするのは勿体無いと思います。自分と同世代の「ヤマト」を見た世代が原作のテイストを残しながら一生懸命アレンジして作った頑張りが伝わってくる映画なので、特に「さらば宇宙戦艦ヤマト」に感動した人ならぜひ見てほしい映画です。ただ、封切4日目の名取エアリの土曜日にしては、お客さんが少なかったのがちょっと気になるところです。興行的にも成功するといいなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年10月10日 (日)

「十三人の刺客」を見ました。

 連休初日のMOVIXでレイトショーでの鑑賞でしたが、相変わらず「海猿」の人気が高いようです。でも、「十三人の刺客」も結構お客さんが入っていました。

 で、見ていたんですが、チャンバラとかとは別の、結構残酷な場面が多いので、そういうのが嫌いな人は気をつけたほうがいいです。ただ、映画の設定上必要な部分なので仕方ない部分もあります。

 まず印象に残ったのは、チャンバラが売りということで、俳優さんの殺陣がとても格好いいです。特に松方弘樹!彼が出てきたときには、なんとなく胡散臭い感じで「うわー安っぽそう」とか思ったのですが、とんでもない間違いでした(笑)。立ち回りがとても決まっています。重厚で豪快、しかも緻密といった感じです。一方、伊原剛志は華麗で切れ味鋭い感じで、松方と好対照な感じがしました。大河「新選組!」の佐々木さんを思い出して、懐かしかったです。

 若手の役者さんもがんばっているんですが、こうなると殺陣の迫力では見劣りしてしまいます。でも、この映画はそれを上手にカバーしているのが良い点です。伊原演じる平山の門弟の役で窪田正孝が出ているんですが、未熟さを若者の一生懸命感に上手く結び付けているあたり、なかなか考えられています。

 あとは、山田孝之と伊勢谷友介について少し書きます。

 山田ですけど、多分、クローズZEROあたりで監督さんに気に入られたんでしょうねえ。昔のナイーブな少年の面影はどこに言ってしまったのでしょうか(笑)。それはともかく、今回は主演の役所広司演じる島田新左衛門の甥、新六郎という役ですが、眼光鋭く、精悍なたたずまいはまさに若武者そのものです。見ていて思ったのですが、山田孝之は最近の若手俳優さんには珍しいがっしりとした日本人体系(ジャニーズの若手とは明らかに違う)なので、時代劇には合っているかもしれません。

 伊勢谷は一番おいしい役かも。黒いメイクで目をらんらんと光らせた「山の民」をワイルドに演じています。正直、「白洲次郎」とか「龍馬伝」の高杉なんかよりよっぽど格好いいと思いました。クライマックスでも彼だけ刀を使わずに石とか棒でどんどん敵を叩きのめしていくのがなかなか痛快です。この映画は基本的に侍の宿命とか、結構重いテーマを扱っているので、こういう、ちょっと変化球の役柄を入れるのは娯楽映画としてはありだよな、と思います。

 役者についていっぱい書いてしまいましたが、新左衛門と、かつて共に修行した鬼頭半兵衛(市村正親)との知恵比べもなかなか良いです。この半兵衛、主君が暴君と知りながら、忠義という侍の本分のためにベストを尽くす、これも武士の鑑のような人物で、組織人のはしくれとしては大いに共感するところもありました。敵方を全てただの悪者に描いていないというところで、映画の深みも出たように思います。

 そうそう、新左衛門について書いていなかったですね。演じる役所広司の殺陣も立派でしたが、一見のんびりしているようで、頭も切れ、包容力もあるとても格好いいリーダーでした。敵方に半兵衛のような優秀な人物を配したことで、より彼の立派さも引き立ったように思います。でも、「天下のため」と「主君のため」どちらを侍として選ぶか、これはなかなか難しい問題のように思いました。

 最後に、暴君松平を演じた稲垣吾郎に触れないわけにいきません。いやー、本当に嫌な悪役でした(笑)。やっていることも暴君そのもの。ジャニーズタレントでここまで悪逆な敵役を演じる人は見たことがありません。本当に偉いと思いました。

 全体的な感想ですが、200人以上に13人で挑むというのはさすがに無理があるわけで、刺客側もどんどん壮絶な最後を遂げるし、正直、爽快感を味わうにはちょっと重いかな、という感じです。でも、力と力の、知恵と知恵が真正面からぶつかり合うオーソドックスな時代劇で、個人的には好みです。でも、今は「大奥」みたいなちょっと倒錯した設定の映画のほうが受けるのかなあ?男性としてはああいう設定には違和感があるけど。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年9月 5日 (日)

「ハナミズキ」を見ました。

昨日、映画「ハナミズキ」を見てきました。メジャーな映画なので近所のMOVIXでも上映されていて、ありがたい限りです。

(ネタバレ注意)内容ですが、最近特に多い、不良美化の映画(これはこれで面白い映画もありますけど)とは一線を画していて、昔の青春映画のようでした。いい意味で。そのころなら主役であったであろう薬師丸ひろ子が、いまや主役のお母さん役というのも時代を感じます(笑)。

この映画ですが、紗枝(新垣結衣)は看護師の母(これが薬師丸ひろ子の役ですが、実に好演してます。)と暮らす大学受験を目指す進学校の高校生、康平(生田斗真)は漁師を志す水産高校の高校生という初期設定と友人関係、家族関係等の初期設定が完璧です。紗枝は大学に合格し、東京での生活を送り、康平との関係にも変化が・・・、というストーリーもベタだけど実に自然です。

紗枝の父は、若くして病死したプロのカメラマンで、彼女の心の中に父の思い出が残っているという描写があったので、東京で知り合ったカメラマン志望の純一(向井理)と親しくなっていくのも非常に自然に受け入れられるものがあります。

ただの甘い恋愛ものというのではなく、二人の生きる時代、1996年からの10年間ほどという時代の厳しさもしっかりストーリーに入っているのもいいです。紗枝が就職で苦労するところとか、就職氷河期の厳しさが思い出されます。もっとも、今も厳しいですが。

2人ともとても真面目に目標を持って生きているだけに、生きていくことの大変さが伝わってくると思いました。特に、康平役の生田君は漁師ということで、船に乗っての漁業の場面がかなり多かったのですが、とても頑張っていて、本当の漁師に見えるほどでした。体質にもよると思いますが、酔ったりして、船に乗っていると思ったよりも体力を消耗するんですよね。彼の努力が「康平」の真面目さに真実味を加えたと思います。感心しました。

でも、紗枝は東京で苦労し、康平は事業拡大が上手くいかず借金を抱えた父の死などもあり、二人は結局離れていきます。康平のお父さんも、康平たち家族に苦労をかけた理由が、よくある自堕落な男とかでは全くなく、仕事に打ち込んだ結果、借金をし、亡くなってしまうというのが切ないです。こういう部分もいかにも現実にありそうな描写です。

そういうわけで、康平は漁協の職員のリツ子と親しくなり、結婚します。一方で、康平の結婚を知った紗枝は純一との結婚を決意するわけです。こう書くと、いかにもどろどろしていそうですが、意外にそうでもありません(笑)。まあ、見方は分かれるかもしれませんが、個人的には康平の行動は理解できます。現実的に考えれば、この段階では紗枝とは生活の基盤が全く違うので、近くの女の子との方が人生を共有するには適当なのではないかと思います(苦笑)。余談ですが、リツ子役が蓮佛美沙子とか、紗枝の友人役が徳永えりとか、若手女優陣がなかなか渋くて好きです(笑)。

ただ、ここで終わってしまっては、純愛ストーリーは完結しません。というわけで、康平は借金で家族が離散し、リツ子と別れます。紗枝はイラクで命を落とした純一と死別します。純一のくだりとか、ちょっと都合がいいような気がしますが、個人的には、出会いのときからの純一の考え方、行動から見て特に不自然には感じませんし、この別れるエピソードも、時代を反映していて無理はないと思います。

純一を失った紗枝は、カナダにある父との思い出の岬を訪ねます。そこで、康平の思いやりの深さに改めて恋心を抱くわけです。ここは感動の場面なはずですし、実際、いい場面ではあると思うのですが、康平が「マグロ漁船」に乗って訪れていたというのは、個人的には受けました。北海道出身でマグロ漁船に乗るというのもあまり考えられないような気もするのですが、そういう設定でないと康平をカナダに出現させられないよなあ、と脚本の苦心を感じます。(余談ですが、うちの本家の当主は気仙沼のマグロ漁船の船長ですが、南アフリカで操業していて、ほとんど家には帰ってきません。本当に大変な仕事だと思います。)

というわけで、ちょっとラストで破綻しかけますが、最後は二人が結ばれて良かったと素直に思いました。なんだかんだいっても一生懸命生きてきた紗枝と康平が結ばれるのは嬉しかったです。

全体的な感想ですが、見る前は「恋空」みたいな映画だったらいやだな、とちょっとふあんでしたが、特に脚本と俳優の頑張りが伝わってくる、とても真面目な映画でした。こういう時代でも目標を持って前向きに生きている人は多いはずだし、そういう人なら、いろいろな意味で共感できるのではないかと思います。スイーツ映画という先入観を持たずにいろいろな人に見てもらいたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年8月21日 (土)

「ちょんまげぷりん」を見ました。

昨日「MOVIX利府」で見てきました。レイトショーということもあり、お客さんは5人と、ちょっと淋しい入りでした。

お話ですが、錦戸亮演じる180年前の世界からタイムスリップしてきたお侍、木島安兵衛と、ともさかりえ演じるシングルマザー、遊佐ひろ子とその息子、友也の3人のふれ合いを描いたものです。

細かい所作とかで、江戸時代のお侍さんとしてどうなの?というところはちょっとあるのですが、それを吹き飛ばして余りあるのが、安兵衛です。他人に迷惑をかけないとか、人から受けた恩はしっかり返すとか、現代人が忘れがちになる道徳心をしっかり持っていて、しかも信義に厚いところが素晴らしいです。しかも、なぜか(笑)家事がとても上手で、遊佐家の掃除洗濯に大車輪の活躍、さらにはケーキ作りが認められて、メジャーへの道をひた走っていきます。

一方で、ひろ子ですが、仕事が大変なので、家事がどうしてもおろそかになり、友也のことも他人任せだったのが、安兵衛が「主夫」を引き受けてくれたおかげで、仕事に集中できるようになり、仕事もはかどるようになっていくのですが、安兵衛が仕事をし出すと、友也のお世話をする人がいなくなり、どんどん上手く行かなくなっていくわけですが、元々彼女のまいた種で、ある意味自業自得なわけです。けっして褒められたお母さんではないと思うのですが、こういう人って、実際に結構多いと思うので、そういう意味でリアルだな、と思います。

まあ、錦戸君もともさかりえも頑張って演じているわけではありますが、この映画は脚本と設定の勝利でしょう。ラストもタイムスリップものとしては非常に綺麗にまとまっていて、とても後味がいいし、考えされられる映画です。まだまだ書き足りない事があるのですが、私に表現力がないのが残念です。「ジャニーズ映画」とか妙な虫眼鏡は取り外して見てほしい佳作だと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年7月 3日 (土)

パーマネント野ばら

前にも書いたような気がしますが、私の母の実家がこの映画の舞台である高知県宿毛市の近くということで、是非見たいと思っていました。キャスティングも菅野美穂と江口洋介と、なかなかのものです。

ただ、この映画、かなりマイナーで、宮城県では2館でしか上映されませんでした。しかも全国での上映開始から1ヶ月も後の、先週、6月26日からです。

本当はさっさと見に行きたいところですが、丁度、舞台「余命1ヶ月の花嫁」とぶつかってしまい、しかも、今日(7月3日)からは、いつも行くMOVIX仙台では、朝9時からの1回だけになってしまうという状況(こんな時間から、誰が見に行くんだろう?)をみて、昨日、仕事を急いで切り上げて、MOVIX利府のレイトショーで見てきました。

感想ですが、まず気になったのが、「幡多弁ってこんなんだったっけ?」ということです。例えば、女性が「うち」と一人称を使いますが、私の親戚はみんな「わたし」という一人称で、「うち」は使いません。また、土佐弁で有名な「~ぜよ」という言い回しですが、幡多地方だと「~がよ」という使い方になると記憶しています。

あと、主演の菅野を含めて、方言のアクセントが中途半端な印象を受けました。あんまり方言を練習する時間がなかったのかなあ?

余談ですが、このことで感じたのは、「JIN」や「龍馬伝」の土佐弁です。内野聖陽はもちろん、福山雅治だって立派なものだと思います。これらのドラマは相当真面目に方言にもこだわって作っているんだろうな、と改めて思いました。

あとは、出てくる男女が皆だらしないのがどうも・・・。「憎めない登場人物」という事になっているようですが、夜中に電柱を倒して集落を停電にしてしまう男とか、子どもがいるのを告げないで別の男と結婚しようとする女とか、普通に考えると、そういう人は社会の迷惑なんじゃないかと思いますけど、どうなんでしょうね。

個人的には、自分に置き換えると、自分の住んでいる地域にはこういう人ばっかりいるという描写をされたら嫌だろうな、と思いました。宿毛市も結構協力していたと思うのですが、複雑かも。

事前にあまり情報収集をしなかったので、見る前は「菅野と江口の大人の恋愛ストーリーが美しい四国の海を舞台に展開される」と勝手に思っていたのですが、ちょっと裏切られた気分です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年4月15日 (木)

DVD「風が強く吹いている」

先週で仕事が一段落付いたので、今日はお休みを頂きました。明日からまた頑張ろう。でも、1日出てまた休みですが(笑)。

というわけで、骨休めに徹することにして、遠出をするわけでもなく、映画「風が強く吹いている」のDVDを借りてきて見てました。

リーダーのハイジ(小出恵介)がとても印象に残ります。献身的に寮の仕事をしたり、理にかなった説明でさまざまなメンバーをまとめる統率力と説得力など、もの凄く格好いい。小出恵介って、「僕の彼女はサイボーグ」とか「JIN」とか、どちらかというと軟弱な役が多かったと思うのですが、とても力のこもった演技で、映画を盛り立てていたと思います。

あと、天才ランナー役のカケル(林遣都)も良かった。走っている姿とか、本当に長距離ランナーのようです。かなりトレーニングを積んだのでしょうか。なんとなく、こういうスポーツ系のドラマには欠かせない俳優になりそうです。

ストーリー自体は、弱小陸上部が箱根を目指し奮闘する話ですが、ハイジとカケル以外の陸上部員たちも、2時間少しという制約の中でしっかり描写されていたし、読売新聞と日本テレビ、関東学連が協力したせいか、映像もちゃんと駅伝の臨場感が出ていました。何より、一つの目標に向かって協力し合う姿がしっかり描かれているのが素晴らしいところです。

こういう、実現困難な目標に知力と体力を生かして立ち向かっていく姿を見ると元気が出ますねえ。流石は大森寿美男+千住明の「風林火山」コンビ(と勝手に呼んでいる(笑))が関わっているだけのことはあると思います。ただ、ラストはちょっとありえないかも(苦笑)。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2010年3月14日 (日)

やっと見ました「ゴールデンスランバー」

風邪を引いていて延び延びにしていた「ゴールデンスランバー」の鑑賞ですが、やっと見に行ってきました。この映画、ブログとかでは評判が意外にいいんですよね。個人的には、思ったほどでもなかったなあというのが率直な感想です。ちなみに、原作は読んでいません。

主人公の青柳(堺雅人)が首相暗殺の濡れ衣を着せられ、警察に追われる訳ですが、そもそも、日本の総理大臣が地元に帰ってオープンカーでの凱旋パレードってあるの?とかいきなり疑問に思ってしまいました。(見終わった後、妻に話したら、「鈴木善幸さんのときってどうだったっけ?」と返事が返ってきました。善幸さんっていつの時代だ(笑)。)

青柳に濡れ衣を着せる理由も結局出てこないし、青柳の逃走の過程でいろいろな人たちが彼の力になるわけですが、その理由もよくわからないです。青柳の大学の友人とか、彼に助けられたアイドルとかが青柳を支援するのは理解できるのですが(でも、濱田学は格好良い役だったなあ。行動は肯定できないけど。)。マスコミとか国家権力批判のような描写も出てきますが、なぜ権力が青柳に濡れ衣を着せるかという説明がないので、こういった描写にも説得力がないと思います。大昔のカローラで仙台中を逃げ回る描写にも現実味がないし。大体、厳戒中の警察がそういう行動を許すなんてあり得ないような気もします。権力の罠が周到な割に、その後の行動の描写が適当な感じがするんですよね。「外事警察」なんかと比較すると特にそう思います。もっとも、警察が有能すぎるとドラマにならないので仕方ないのかもしれません。あと、青柳たちの学生時代の描写が時々挿入されるのですが、90年代後半の学生生活ってあんな感じだったのかなあ?なんか古くさく見えたので。

うわー、いろいろ辛辣に書いてしまった。ファンの方には申し訳ありません。そうそう、役者さんたちは頑張っていたと思います。特に、竹内結子は子持ちの行動力のある奥さん役が実に似合っていて、年を取ることに伴う役柄の変化に自然に適合している感じがして好感が持てました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月20日 (日)

宇宙戦艦ヤマト 復活篇(ほんとうに第2部ってできるの?)

というわけで、見てきました。名取のワーナーです。結構不振が伝えられていますが、サービスデーのせいもあってか、観客は30人くらいは入っていました。

で、感想ですが、「良くも悪くもヤマト」です。(以下ネタバレ含む)

ちょっと嫌だったのは、ラスト近くになって、敵であるSUSの正体が異次元の魔物みたいな連中だったことがわかった所です。個人的には、ヤマトって、敵が異星人でも、あくまで人間同士の対決というところがあったと思うのですが、どうも、妖魔みたいな連中が敵となると、これまでのあくまでメカ対メカで勝負してきたヤマトの世界から離れてしまうような気がします。まあ、ネタがないのかも。大体、移住の計画を立てる際に移住先の星の事情くらい確認しておけよ、という気もします。こんないい加減な計画で移住する民間人がいるのかしら?

あと、ヤマトの献身的な戦いぶりに触れて、SUSに叛旗を翻すエトス星艦隊とか、アマルの女王とか、やっぱりご都合主義かなあ。

それから、第三艦橋はやっぱり破損してました。あんな危ない場所に艦の中枢たる電算室を置くなんて、真田さんも何を考えているのか(苦笑)。あと、折原真帆は死んでなければいいけど(多分、大丈夫だろう)。

と、最初にけなすところはけなしておいて、実際の所は面白かったですよ。

艦隊戦の場面はヤマトというよりスターウォーズのようで、なかなかきらびやかで迫力があったし、地球艦隊もそれなりに頑張っていました(でも、敵の超兵器でヤマト以外全滅してしまうのは「いかにもヤマト」です。)。戦闘機の戦いもとても動きが滑らかで、最近のアニメはほとんど見ていない私は感心してしまいました。

古代の声も富山敬さんが亡くなってしまい、山寺宏一に代わっていますが、私には違和感がありませんでした(まあ、私にとっては富山敬のイメージは1987年に「古代」でなく「ヤン・ウェンリー」に代わっていますが)。その他のキャラクターも巷ではいろいろ言われていますが、私は「松本キャラ」にあまり思い入れがないので、全然問題がありませんでした。

ヤマト艦内もえらくIT化が進んで、全面グラスコックピットみたいになっていて、とても未来的で格好良かったです。でも、結局、波動エンジンを直すのがスパナを持った徳川太助の見せ場だったりするのがいかにもヤマトらしいです。でも、太助の声は古谷徹で代わっていませんが、「逆襲のシャア」のアムロの時と声質が近かったのが個人的にはツボでした。機関室から出て、コスモパルサーに乗って獅子奮迅の活躍を見せる太助に敵が「地球のパイロットは化け物か!」と驚愕する場面が見たいような(笑)。

というわけで、なにしろ「ヤマト」の世界観を完全に否定しちゃった、「銀英伝」の最初の映画から20年以上経っても、相変わらずの世界観だったので、アナクロさは否めなせんが、この世界観に浸れれば楽しめるなあ、と思いました。絵柄とか好き嫌いは別れると思いますが、昔のヤマトが好きだった人なら、素直に見れば面白いと思います。ただ、第2部は本当にできるのかなあ?

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年12月 6日 (日)

「ゼロの焦点」を見ました。

昨日、長町のMOVIXで鑑賞。

全般的な感想ですが、テレビの2時間サスペンスを見ているような印象でした。まあ、映画なので、映像はいろいろ豪華なのですが。個人的には、鉄道の登場場面が多かったので、「急行列車を引っ張るのがC11蒸気機関車っておかしくないか?」とか思ったり、当時電化されていないはずの北陸本線に架線が引っ張られていたり、そういう部分でも楽しめました(笑)。

女優さんでは、中谷美紀が良かったです。気の強い、ある意味男性的な性格の女性、佐知子役を好演していました。バリエーション豊かな演技ができる人ですが、ある意味彼女の地に近いような気がしました。最近の中谷は顔つきが結構シャープなので、こういう意志の強そうな役の方が合うのでしょう。

意外に出番は少なかったのですが、売春婦出身ながら、実は純朴な女性、久子を演じる木村多江も、彼女本来の、不幸が似合う演技が存分に発揮されていました。存在感では中谷に負けていなかったような気がします。この2人が、警察に追われて隠れた学校で歌を歌う場面とか、ラスト近く、断崖上で対峙する場面とか、とても見応えがあったと思います。

主演は広末涼子なのですが、まあ、いつもの演技です(笑)。彼女が演じる禎子も、相当に辛い経験をしていくわけですが、そういう部分が余り見えないような・・・。なんとなく子どもっぽいような気がするんですよね。個人的には、鈴木京香に似合いそうな役だと思いました。

とはいえ、広末って、ずば抜けてお淑やかな雰囲気を持っていると思います。うちの母親も高知出身ですが、とても同郷とは思えません(笑)。こういう(実際の彼女はどうか知りませんが)お淑やかな雰囲気を醸し出す容姿って、他人が演技力を磨いても得られない、彼女の最大の武器で、これだけでも主演の資格があるような気もします(って、ちょっと褒めすぎでしょうか?)

まあ、映画としては、私は満足しました。でも、最初にも書きましたが、別にスペシャルドラマでもいいような印象の映画なので、是非お薦めとまでは言いません。ただ、中谷、木村の演技は見て損はないかなと思います。もちろん、広末ファンの人も満足できるでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)