まもなく営業運転を終了する元祖新幹線の0系。この不世出の名車に乗り納めをしようと、週末を利用して行ってきました。
金曜日の夕方、最終の飛行機で大阪に泊まって、朝の「こだま」狙いです。あと、0系だけでは勿体ないので、その他にもいろいろ乗ったりしようという欲張りなプランです。
1.新幹線0系
私たちが行った11月15日現在、0系が使用されている新大阪発のこだまは朝早くに2本だけです。このうち、7時59分発の「こだま639号」に乗りました。
指定席はかなり早くから満席でしたので、ちゃんと座るために早く行こうと思い、7時に新大阪駅に着くと、意外にも乗車位置には1人から2人程度しかいませんでした。
7時47分に福山発の「こだま620号」が到着して、折り返しが「こだま639号」になるのですが、発車するまでの間、先頭車両を撮影しようとする人たちで付近はかなりの混雑でした。この調子だと、営業運転最終日の11月30日はもっと大変なことになるかもしれません。
結局、7割程度座席が埋まって定刻に発車しました。ただ、窓際の座席を取るためには15分前くらいに来た方が良さそうな感じです。ちなみに、客層は一目でそれとわかる鉄道マニアが多いのはもちろんですが、カップルとか、親子連れも結構多かったです。
今回は姫路まで乗ったのですが、姫路と西明石では「のぞみ」の待ち合わせで10分程度停車するので、ここでもまた先頭車両を撮影する人、反対側のホームで編成全体を撮影する人が走り回っていました。
姫路駅で撮影。私も反対側のホームで撮影しました(笑)。
私にとっては、かなり久々の0系なのですが、走り自体に特別の印象はありません。揺れもそれほど大きくないし、加速も別に悪くなくて、新幹線ならこんなものかなといった感じです。空調の音がちょっと大きめかなといった感じで、車内は実に快適でした。エアコンの吹き出し口とか、車両の所々に昭和の古さを感じるところはありますが、まだまだ使えそうな気もしました。
まあ、JR西日本にしてみれば、「こだま」も高速化して、飛行機や高速バスに対抗していかなければならないので、仕方ない面はあると思います。総じて言えば、天寿を全うした幸せな形式だったと思います。長い間、お疲れ様でした。
左:今回乗った車両です。右:博多目指して去っていく「こだま639号」
2.新幹線100系
今回の主目的は達成したのですが、これだけでは勿体ないので、いろいろ乗ってきました。一回、新大阪に「こだま624号」で戻ります。車両は100系です。
これまた姫路駅で撮影。
100系に乗るのは7年ぶりくらいですが、0系よりも落ち着いた乗り心地と、ゆとりある内装は健在でした。特に、シートがグリーン車のものに換装されているので、座り心地は抜群です。朝早かったので、いい休憩になりました。隣で妻は爆睡してました(笑)。
100系はJR発足当時~バブル期の主力車両で、新幹線にしては珍しく、速度よりも居住性を重視した車両です。0系よりもスマートなノーズや2階建車両などで大人気となりました。でも、高速化に対応できず、今は「こだま」で余生を送っています。この形式も全廃は近いでしょう。
0系と比較すると、全盛期は短い車両でしたが、「シンデレラエクスプレス」「クリスマスエクスプレス」などの印象に残るCMに登場し、JR当時の新幹線のイメージアップに大きく貢献した、これまた幸せな形式だったと思います。新幹線のなかで一番好きな形式です。
3.キハ181系特急「はまかぜ」
これまた姫路駅で撮影(笑)
私は高速運転するディーゼルカーが大好きなのですが、仙台地区だとあまりお目にかかれません。でも、関西では高速運転で有名な新快速と互角のダイヤで走るディーゼル特急があるので、いつか乗りたいと思っていました。
今回乗ったのは大阪発12時5分の特急「はまかぜ3号」です。この特急は姫路までの約87キロを61分、平均86キロで走破します。11時30分頃にホームに行ったのですが、誰も並んでいません。発車しても、1車両10人くらいしか乗らないという有様でした。
この車両は、昭和40年代という結構古い車両なのですが、シートを換装したりしているので、結構快適でした。ちなみに、乗り味なんですが、期待していたのとはちょっと違います。大出力ディーゼルなのでさぞや迫力あるエンジン音かと思ったら意外に静かです。スピードもあまり出ていません。多分時速100キロ出ているかいないかといった感じです。車両が古いせいで、性能を押さえているのでしょうか?明石を過ぎると少しスピードが出てきますが、迫力の高速運転という感じはあまりしませんでした。
姫路駅では播但線用の、少し外れにあるローカル感満点のホームに入ります。なんとなく、この特急に合っているような気がします。
というわけで、ちょっと物足りない感じでした。キハ181系最後の定期運用ですが、お客さんもあまり乗っていないし、廃止も意外に近いかも知れません。
4.姫路城
姫路では3時間くらいあるので、妻へのサービスもあって(笑)、姫路城に行きました。
私はお城を見るのが好きで、これまで高知城や松本城などあちこち行きましたが、さすがに国宝+世界遺産。城のスケール、美しさ共に格が違うという印象でした。文句なしに日本一のお城です。天守閣に登るのも(腰が気になって)大変でした。
姫路城って桜が多いみたいで、丁度桜が紅葉していました。桜の紅葉は発色はそれほど綺麗ではありませんが、秋らしくていい雰囲気でした。
紅葉しているのは桜です。
また、お城の隣にある「好古園」という庭園にも行きましたが、紅葉がスタートしていてとても綺麗でした。姫路城に行ったときは是非セットで回ることをお薦めしたい庭園です。
好古園の紅葉
前日は、15日は「雨のち曇」という予報でしたが、この日は、特に午後は良く晴れていて、お城も庭園もとても気持ちよく見ることが出来ました。「オマケ」にしては勿体なさ過ぎるオプションです。
5.HOT7000系特急スーパーはくと
姫路から新大阪までの帰りは特急「スーパーはくと10号」、今回唯一の新しい車両で、姫路-大阪間ではディーゼルカーながら最速53分で走ります。
またまた姫路駅で撮影(笑)
乗ってみたらとんでもなく速い列車でした。姫路発が3分ほど遅れたのですが、発車後、ものすごいエンジン音でぐんぐん飛ばします。多分、カーブなどで速度制限がある場所以外は、ほとんど全力発揮で時速130キロをキープしてしているんではないかという感じです。しかも振子特急なので、カーブも速いです。京阪神間の大幹線なのに、まるで峠を攻めるインプレッサWRXのような走りでした。
明石では隣の山陽電鉄の直通特急より少し遅れてスタートしたのですが、あっという間に抜き去ります。とてもディーゼル特急とは思えない迫力満点の走りで、大阪までで遅れを2分挽回し、51分で到着です。(まあ、遅れを挽回できたのは、停車時間を短くしたのが大きいような気がします。)平均速度は約103キロと、在来線では日本最速クラスのスピードを見せてくれました。
いままでいろいろな列車に乗ってきましたが、スピード感では最高の列車だと思いました。ディーゼル特急の迫力の走りを味わいたい場合には絶対お薦めです。
そうそう、内装もシートに木材を使ったりして高級感あふれるものでした。やはり新しい車両はひと味違うな、という印象でした。
6.まとめ
というわけで、天気にも恵まれ、非常にいい旅行になりました。唯一不満は、帰りの飛行機が混んでいて、夫婦一緒の座席が取れなかったことくらいです。大阪-仙台の最終便なんてある程度需要はあるような気がするので、MD81でなくボーイング767位入れてほしいものです。
最後に、こんな写真を(笑)。イメージキャラクターなんでしょうか?
11月15日朝、新大阪駅にて
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